
マーケティング業界で活躍したい。転職やキャリアアップに有利なマーケティングの資格を知りたい。
こんな疑問にお答えします。
- 本記事の内容
- 実際に外資系消費財企業のマーケティング職に転職した筆者が、マーケティングの資格について記述します。
- 「資格が不要だと考える理由」と「強いて言えば必要だと考えている資格1つ」を紹介します。
- これからマーケティング業界での転職やキャリアアップを考えている方の参考になると思います。
- 自己紹介
この記事を書いている私は、新卒入社した大手日系企業で営業からマーケティング部門へ異動し、その後に外資系消費財企業のブランドマネジャーへ転職しました。



マーケティング業界での転職という観点から、資格について記載しますね。
- 読者の方へメッセージ
世の中には多種多様なマーケティングの資格がありますよね。
読者の方のマーケティング業務経験の有無を問わず、参考になるよう記載していきます。
それでは本題に入っていきましょう。
1. マーケティング業界での転職に資格は不要?


第一に結論ですが、現役のマーケティング担当者としては
「マーケティング業界での転職に資格は原則不要」だと考えています。
ただし、転職したい企業が「事業会社」か「支援会社」かで状況が異なるので、以降でそれぞれについて記述していきます。
参考までに、事業会社と支援会社の違いについては下記の通り。
【事業会社】商品やサービスの製造・販売を主な事業としている会社(コカ・コーラ、P&G、マクドナルド、トヨタ、三菱UFJ銀行など)
【支援会社】それらの事業会社向けにマーケティング支援のサービスやITシステムを提供する外部支援会社(電通、博報堂、セールスフォース、マクロミル、IMJ、アクセンチュア・デジタルなど)
2. 事業会社で必要なマーケティングの資格


事業会社のマーケティング部門では、
製品・サービス開発や戦略立案・それに関わるコミュニケーション戦略立案・事前/事後調査
などが主な業務となります。
事業会社のマーケティング担当になるために有利となるマーケティングの資格は、原則ないと考えて良いと思います。
筆者は国内大手と外資系の2つの事業会社でマーケティング業務の経験がありますが、転職して入社してくるのは資格よりも実務での「経験」が豊富な方がほとんどでした。



流石に「MBA」を有している方はかなり有利に転職活動を経て入社してきていましたが、「マーケティングの資格」ではないのでここでは除外しますね。
「資格」は不要なのですが、「スキル」としては最低限「数字アレルギー(算数が大嫌いとか、エクセルが全く使えないとか)」でないことが条件だと思います。
マーケティングの業務では、日常的に数字をベースにして仮説検証を繰り返していくことが多いです。なぜなら、関連部署(調達や技術部門など)を巻き込んでプロジェクトをリードしていくために、数字ベースでコミュニケーションを図る必要があるからです。
バリバリ理系で左脳人間だったりする彼らを納得させながらリードしていくためには、数字アレルギーではかなり厳しくなります。そういった観点から、定量的な分析スキルはあるに越したことはないと思います。
必要なスキルについては、こちらにも詳しく記載しています。


定量分析のスキルを鍛えるには、
例えばグロービスの定量分析コースに参加する(筆者は経験あり。宿題もけっこう多くハードな3ヶ月間でしたが、とても有意義でした)、書籍で勉強する、などの手段があります。
ここまでで「資格は不要」「定量分析のスキルは必要」だと述べてきましたが、
資格について例外もあります。
【例外】「その業界特有の権威ある資格」は、マーケティング部門で働く際に重宝されることがあります。
例えば、酒類業界では「ソムリエ資格」などですね。お酒について圧倒的に詳しいことは、酒類業界でマーケティングするにはもちろん有利です。
転職したい業界に特有の有名な資格がある場合には、そういった資格にチャレンジするのはありだと思います。
3. 支援会社で必要なマーケティングの資格


支援会社についても原則として事業会社と同様、転職時には資格よりも経験が優先される流れが大きいです。
ただし、支援会社は事業会社よりも業務内容が細分化されているので、場合によっては転職に有利となる資格もあります。
マーケティングの4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)で分けて考えてみましょう。
プロモーション領域でWebマーケティングを担っている支援会社への転職を目指す場合には、実は有利になる資格があります。
それが「Google広告の認定資格」です。
昨今のデジタル化の流れにより、事業会社の広告出稿量についてはすでにTVCMよりもWeb広告が上回っています。(AdverTimes.より)
Webでの広告といえばGoogleが圧倒的に強く、Googleでの広告運用方法を熟知しておくことが、Webマーケティングを成功させる近道になります。
よって、強いて言えばこの「Google広告の認定資格」だけが、Webマーケティングの支援会社への転職を検討中の方にはおすすめです。



かなり限定的な条件なので、「あくまで強いて言えば」という感じです。
この広告の認定資格について、持っていても損はないと思いますが、「事業会社」のマーケティング担当へ転職したい場合には特に必要ないと思います。
多くの事業会社の広告運用については、支援会社である広告代理店に依頼していることがほとんどだからです。
4. 未経験からマーケティング業界に転職するには


ここまで、「マーケティング業界への転職に資格は不要(強いていえばGoogle広告の認定資格のみ)。経験の方が重要視される」と書いてきました。



経験が大事?じゃあ、未経験でマーケティング業界に入るのは無理なのか・・・?
という問いが頭に浮かぶ方も多いと思います。
もちろん、無理ではありません。
マーケティング以外の仕事でも、「市場トレンドや競合状況を加味して、自分なりの戦略を立て、それを実行した」というような「経験」をベースにしてマーケティング職への志望動機を固めて望めば、可能性は十分にあると思います。
詳細については別記事にて記載していますので、こちらも参考にしてみてください。


以上です。この記事が皆さんの参考になれば嬉しいです。



