2024年2月より、ニュージーランド・クライストチャーチ郊外に住んでいるAo(あお)です。
日本での仕事を辞め、家族(夫婦・6歳男子・3歳男子の4人)での海外移住です。
今回は
ニュージーランドで子育てをしていて感動したこと
について共有していきます。
子育てをしている方の参考になれば幸いです。
【ニュージーランドの子育て】現地で感じたこども最優先
ニュージーランドに住み始めて、驚くことが毎日たくさんあります。
そのなかでも、子どもに関係することが多いなと感じ、今回まとめてみることにしました。
一言でいうと、あらゆる点でこどものことを考えた仕組みができていると感じます。
つぎから具体的に記載していきます。
社会制度としての子ども最優先
ニュージーランドでは社会全体で子育て最優先が徹底されていると感じます。
いくつか例をあげてみたいと思います。
保育園はだれでも入園可能
例えば保育園、日本では親の業務時間次第で預けられかどうかや料金が変わります。
両親ともフルタイムで働いていないとポイントが足りずに預けられないなど、待機児童や保活が話題になっていました。
日本にいたころは妻が一時的に仕事を辞めていたタイミングでポイントが足りず、次男を保育園に預けることができなくて求職活動の時間を確保するのに苦労したのを覚えています。
日本の保育園は「親が働く時間を確保するためにこどもを預かる場所」ともいえると思います。
つまり「親のための保育園」のような印象です。
一方、ニュージーランドでは3歳以上の子どもは週20時間まで無料で預けることができます。
(それ以上預けたい場合は、一時間あたり10ドル程度と有料です)
これは親が働いている働いてないにかかわらず、全ての子どもに当てはまります。
保育園の枠に空きがなければ預けることができないので、いくつかの保育園にコンタクトをとって探す必要があるのは日本と同様です。
私たち夫婦も現在は大学院生と職探し中のため二人とも無職ですが、すんなりと保育園に預けることができています。
日本のように親をサポートするための保育園ではなく、ニュージーランドでは「こどもの成長を助けるための場所」、つまり「こどものための保育園」として存在していると感じます。
先生たちも言語が異なる多国籍の子ども達の相手に慣れており、英語がまったくわからない息子も毎日楽しそうに保育園へ通っています。
「体罰は違法」が定着している
もちろん日本でも体罰はいけないものとされており2020年4月から違法で禁止されましたが、ニュージーランドでは先んじて2007年より体罰は違法だと制定されています。
いかなる場合でも、どんな理由があっても違法です。
それがとても深く浸透していると感じます。
例えば、体罰にかぎらず大声で子どもに怒鳴っている親もほとんど見かけません。
日本にいたころはスーパーやショッピングモールの中で駄々をこねる子どもに、大きな声で怒鳴っている親を見かけてつらい気持ちになることが何度かありました。
ニュージーランドでは、これまで一度もありません。
公共の場で子どもに対して体罰をしてしまうと通報される可能性がありますし、普段から過度にプレッシャーをかけるようなしつけの方法は良くない、という意識が浸透されているのだと感じます。
13歳以下はひとりで留守番禁止
13歳以下の子どもは、ひとりで留守番することが禁止されています。
必ず14歳以上の人と一緒でなければなりません。
日本だと誰もいない家に学校から帰る「かぎっ子」という子どもたちがいますが、ニュージーランドでは違法になります。
この法律を守るためには、必然的に社会全体で子どもをもつ親の働き方を調整する必要があります。
法律で決められてしまっている以上、会社も配慮してくれることが多いようで、働きやすさにつながっていると感じます。
小学校一年生は「学ぶ楽しさ」重視
長男が小学校一年生なのですが、日本の小学校との違いにかなり驚きました。
まず教室内のいたるところにおもちゃがあり、ほぼ保育園のような印象です。
それらにまぎれて、算数キットやアルファベット磁石のような、勉強につかうグッズもあります。
ニュージーランドの小学校は5歳~6歳の間にスタートするため、日本よりも一年早いです。
そのためもあってか、教室は遊びと学びが共存しているような空間です。
さらに、毎日の時間割というものがありません。
ここ何週間かは「宇宙」をテーマにして、ロケットはどうして飛べるのかや、地球はなんで太陽の周りをまわっているのか、といった大きな問いをみんなで考えているようです。
小学校一年生の序盤でまず「宇宙」から入るのも驚きでしたが、子どもの興味をくすぐる素敵なテーマだなと感じました。
長男もうれしそうにストローで飛ばすロケットを作ってきたり、太陽の周りを地球がまわっているのを自分で演じてぐるぐる回ってくれたりしています。
宇宙テーマの合間に算数や英語の授業も少しずつはじまってきているようで、一桁の足し算引き算はほとんど理解できており、アルファベットも読めるようになりました。
入学してまだ4か月程度ですが毎日の学校がとても楽しみなようで、親としても安心しています。
小学校が3時に終わる
小学校の終了時間はすべての学年で3時と、日本よりもかなり早いです。
しかも水曜日だけは2時半に終了と、普段より30分早く終わります。
小学校低学年のころは、基本的にはこのお迎え時間までに親が学校に迎えにきて、一緒に帰ります。
友人の共働き家庭では、どちらかの親が交代で迎えに来ています。
たまにイヤホンで会議をつないだまま迎えに来ていることもあります。
ただ、社会全体で「小学校は3時には終わる」という共通認識があるので、やはり日本よりも業務の調整はしやすいようです。
日常生活としての子ども最優先
国主導の社会制度にとどまらず、日々生活しているうえでも子ども向けのサービスがすさまじい充実っぷりです。
ここまで体感してきた例をあげていきます。
スーパーマーケットのフリーフルーツ
ニュージーランド各地にある大手スーパーのNEW WORLDとCOUNT DOWNでは、子どもが店内で食べられるように入口付近にフリーフルーツが置いてあります。
その日によってバナナだったりリンゴだったりミカンだったり、種類はさまざまです。
買い物中、おとなしく待っていてくれる子どもはなかなかいないと思います。
こういったフルーツがあるとしばらく静かにむしゃむしゃ食べていてくれるので、とても助かります。
うちの子どもも喜んで毎回いただいています。
この子供向けフリーフルーツのサービスは大手スーパーだけでなく、小規模なファームショップ(直売所みたいなところ)でも実施しているところがあり、かなり浸透していると感じます。
多様なショッピングカート
ショッピングカートの子どもを乗せる部分、日本では基本一種類でこどもが一人乗れるタイプが多いと思います。
ニュージーランドのスーパーのショッピングカートは、かなり多様です。
子どもが2人乗れるサイズだったり、ベビーカーのように乳幼児を乗せられるようになっていたり。
親一人でこども二人を連れていっても、一台のショッピングカートに乗せられるのでとても便利です。
考えられてるなーと感心してしまいました。
いたるところに遊具あり
少し車を走らせると、町のいたるところで遊具がある公園(プレイグラウンド)を見かけます。
遊具といってもブランコと滑り台だけ、といった小規模な公園はむしろ少なく、アスレチック要素が満載の遊具がたくさんある公園がほとんどです。
休日に子どもを遊ばせる場所で困ることはまずないです。
町中だけではありません。
ホームセンターの中にキッズスペースと称して大きなアスレチックがあったり。
カフェの隅っこに子どもが遊べるスペースが設けられていたり。
レストランのテラス席と公園がほぼ一体化していて、料理ができるまで子どもは思いっきり遊んで待つことができたり。
遊具まではいかなくとも、カフェやレストランで待っている間には塗り絵(用紙と色えんぴつ)が子どもにサーブされることが多いです。
とにかく子連れで来た人に困らせないように、という配慮を随所に感じることができます。
親の目線からみてかゆいところに手が届いているサービスばかりで、すごくありがたいです。
図書館の半分は子どもの遊び場
ニュージーランドの図書館はその半分ほどが子ども向けコーナーになっています。
子ども向けの本やDVDがあるのはもちろんのこと、はしゃいで遊べるような広めのスペースがあり、LEGOがあり、TVゲームがあり、卓球台があり、ラジコンロボットがあり・・・
雨の日は子ども達で大にぎわいです。
もちろん大人向けのスペースもあり、そちらはしっかり静かです。
図書館は静かに本を読んだり借りたりする場所というよりも、住民が集って楽しめる場所、という印象です。
うちも雨の日はよくお世話になっています。
詳しくはこちらの記事にまとめましたので、気になる方はぜひ読んでみて下さい。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今回はニュージーランドで子育てをしていて感じたことについて記述しました。
ポジティブなことばかり書いてしまっていますが、本当にここまでネガティブな経験がないです。
もし今後、何か気づきがでてきたら共有したいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。