2024年2月より、ニュージーランド・クライストチャーチ郊外に住んでいるAo(あお)です。
日本での仕事を辞め、家族(夫婦・6歳男子・3歳男子の4人)での海外移住です。
自分にとっても家族にとっても大きな決断だったので記録を残しておきたく、このブログに情報を残しています。
今回は
家探しから契約するまでの体験談
について記載していきます。
これから海外で家探しをする方の参考になれば幸いです。
ニュージーランドでの家探し事情
私の留学にともなう家族での移住だったため、当初は留学先の大学が保有する家族寮にすんでいました。
築年数がかなり古くて朝晩はキンキンに冷え込むのですが、家賃もとても安くて移住当初に住まわせてもらう家としてはとても快適でした。
ですが、長男がすでに地元の小学校に慣れてきていることもあり、大学卒業後もこのまま近くに住み続けたいと考えて自分たちで家を探すことにしました。
ニュージーランドはフラットシェアがとても盛んで、単身ワーホリやカップルなどで物件のひと部屋を借りるという選択肢は比較的とりやすいと思いますが、家一軒をまるまる借りるのは競争率がとても高いです。
これはニュージーランドの賃貸契約までの流れが日本の早い者勝ちとは異なることに起因していると思います。
ニュージーランドでは「この物件に住みたいひと~!」という募集に手を挙げた人「全員」を物件のオーナーが比較して、その中から貸したい人を選ぶ、という仕組みになっています。
不動産会社に聞いたところ、私たちの住むクライストチャーチ郊外の町は一つの物件にだいたい5-10組ほどが応募するような状況らしく、簡単には住みたい家を借りることができません。
実際に、ニュージーランドに渡航する少し前のタイミングで、大学の家族寮がなかなか決まらずに焦って日本から5件ほど賃貸物件に申し込んでみたのですが、すべて落ちました。
今となってはわかりますが、直接内見もせずに日本から「借りたい」と申し込んでも、オーナーとしてはさすがに現地にいる人のほうを選びたくなると思います。
家探しに使うツールは中古車の購入と同じくTradeMeというサイトが一般的です。
その事情を知らないときに不動産会社に直接良い物件がないか問い合わせてみたことがあるのですが、返答は「すべてTradeMeに掲載しているのから、TradeMeで探してみて」でした。笑
不動産会社にもよるのかもしれませんが、ニュージーランドで一軒家の賃貸物件を探す際は、まずはTradeMeを見てみるのがよいと思います。
※ちなみにフラットシェアを探す場合はFaceBookグループがかなり一般的なようです。
【体験談】家探しから契約までの流れ
私たちの家探しから契約までの流れを、実際の時系列(日付)に沿って記載します。
TradeMeに物件が掲載されたその日のうちに内見の申し込みをしました。
2~3日に1件ほど条件に合致する新しい物件がでてくる状況だったので、毎日TradeMeをチェックしていました。
ニュージーランドでは、賃貸申し込みするためには事前の内見がマスト、という物件が多いです。
おそらく「こんなイメージではなかった」といったトラブル防止だと思います。
また、一組ずつ内見を行う日本とは異なり、指定された時間帯(15-30分ほど)に内見希望者全員が一斉に内見します。
初めて内見したときにはぞろぞろと人の家にあがり込んでいく感じが異様だなと思いましたが、慣れるとけっこう効率がよい方法だなと思ったりします。
今回は平日金曜の午後2時すぎからの内見でしたが、5~6組ほど他の内見者グループがいました。
TradeMeには4 bedrooms(寝室4つ)と記載されていたのに、なにかの手違いで実際には3 bedroomsしかなく、他の内見者は期待外れといった感じで帰っていました。
(ここに至るまで5件ほど内見しましたが、このような誤りは初めてでした)
私たちはできれば3 bedroomsが良いなと思っていたのでかなりラッキーな状況でした。
この手違いのおかげで、おそらく初回の内見で申し込みまでを検討した内見者はかなり少なかったのではと思います。
早ければ早いほうがよかろうということで、内見したその日のうちに申し込み手続きをしました。
申し込みはすべてオンラインで完結します。
提出する項目はこちらです。
- IDの画像(免許書・パスポート)
- 支払い能力の証明になるもの(銀行残高証明・留学前に勤務していた会社の給与明細・現物件の家賃支払い履歴)
- レファレンスの連絡先(自分を推薦してくれる人:会社の上司や同僚、友人など2~3人分)
- 現物件オーナー(貸主)の連絡先
- 車の所有台数
- ペットの有無
- その他(オーナーに良い印象を持ってもらうためのアピール欄のような、Additional notesという項目)
この申し込みには、日本と大きく異なるユニークな点がいくつかあります。
一つ目がレファレンス(推薦人)です。
ニュージーランドのオーナーは借主がどういう人物かを調べるために、最終段階でレファレンスに連絡をとり定性的な情報を集めます。
私の場合は大学の留学生サポート担当と大学の友人2人(インド人と日本人)をレファレンスとして記載しました。
ちなみにこの申し込み手続きは、物件に住む予定の18歳以上の人は全員行う必要があります。
よって今回は私と私の妻が申し込み手続きをしました。
ちなみに妻のレファレンスとしては近所に住む友人のベトナム人と、NZ在住の日本人の友人を記載しました。
2つ目が、現物件のオーナーもレファレンスの一人として連絡が入る点です。
「借主がどのように物件を借りる人か(汚したりしないか・支払いが遅れたりしないか)」を確認するために申し込んでいる物件の不動産会社やオーナーから連絡が入ることが一般的です。
これもかなりユニークだと思います。
今回は大学の家族寮を管理しているオーナーに事前に確認して、申し込み時に現物件オーナーとして連絡先を記載しました。
3つ目が、Additional Notes(その他)です。
学生VISAでニュージーランドに滞在している移民であり、一家の主が学生で働いていない、という貸主にとってはかなりマイナスになるであろう状況を補うため、とにかく「その他」でアピールする必要があると考え、独自に資料を作り申し込み時に添付しました。
しっかりした家族であること・きれい好きであること・大学院卒業後にバリバリ働いて問題なく家賃分以上に稼げる人間であること、を示す資料を2ページほどにまとめました。
就活のようでした。
一次審査を通り、Preferred Applicant Shortlistというリストに入りこれから最終選考をします、といった連絡がメールでありました。
それとは別に、Property Manager(不動産会社の担当者)より、「応募から少し時間がたってしまったが、まだ物件に興味ある状況かどうか」の確認がありました。
申し込みしたのはたった5日前ですし全然興味あります、住みたいです、と返答しました。
それ以外は特にこちらから追加ですることはありませんでした。
ただただわくわくです。
レファレンスとして登録していた友人から「不動産会社の人から電話きたよ」と連絡がありました。
「彼とはどのくらいの期間の付き合いか」
「彼はどのような人物か」
「あなたがオーナーであれば彼に物件を貸したいと思うか」
という2-3分ほどのやり取りがあったそうです。
最終的に物件を借りることができたので、この受け答えに完璧に答えてくれた友達にとても感謝しています。
妻のほうのレファレンスにも同じような電話がきていたそうです。
選考がかなり最終段階に入っていることがわかり、うれしかったです。
不動産会社より「この物件をあなたたちに貸し出したい。契約書を送付してもよいか」と確認のメールが届きました。
ついに!!!!!
ここまで、内見&申し込みからたった1週間でした。
メールで送付されてきた契約書に目をとおし、不明点を2-3回不動産会社とやりとりしました。
内容がすべてクリアになったのちに、契約書に電子サインをしました。
また、一週目の家賃を契約の証明もかねて24時間以内に前払いする必要があり、送金しました。
(ニュージーランドでは家賃は月払いではなく週払いが一般的です)
契約に関してもすべてオンラインで完結でした。
晴れて新しい物件に引越しです!
ニュージーランドでの家探しで学んだこと
これまで記載した通り、賃貸物件の契約にはレファレンス(自分自身がどんな人かを第三者に証明してくれる人たち)が必要不可欠です。
ニュージーランドでは、レファレンスは物件契約だけでなく就職する際にも重要らしいです。
こういった人と人とのつながりを重視するレファレンス文化がとても根強いことを、身をもって実感しました。
レファレンスとしてポジティブに受け答えしてくれた友人や、現物件のオーナーにはとても感謝しています。
日ごろから周りの人と良い関係を気付くことの大切さを改めて感じた家探しでした。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
今回はニュージーランドでの家探しから実際に一軒家を契約するまでについて記載しました。
次回以降、その他の移住準備についてもより詳しく記載していきます。
引き続きよろしくお願いいたします。